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聖マリアンナ医科大学 心臓血管外科

〒216-8511
川崎市宮前区菅生2-16-1
聖マリアンナ医科大学 心臓血管外科

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学校法人聖マリアンナ医科大学
心臓血管外科
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心臓の病気は、一時を争う重病の場合があります。
症状が現れたらすぐに救急外来へお越し下さい。

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虚血性心疾患

心臓は心筋という筋肉が動くことによって全身に血液を送り出すポンプの働きをしています。
この心筋にエネルギーを供給する血管を冠動脈と呼びます。
冠動脈が細くなったりつまったりして血液の流れが悪くなり、心臓の筋肉にエネルギーを十分に供給できなくなった状態を総じて虚血性心疾患と呼びます。
原因の多くは動脈硬化であり、高血圧・高脂血症(高コレステロール血症)・糖尿病・喫煙などが関与します。

虚血性心疾患の症状

虚血性心疾患の特徴的な症状は、胸が圧迫されたり、締め付けられるように痛くなることです。
以下に狭心症と心筋梗塞について記載します。

狭心症

冠動脈が細くなった状態で心臓の筋肉に十分に酸素とエネルギーを供給できなくなった状態を狭心症といいます。
運動したときに胸が痛くなったり、締め付けられたりするといった症状が出ます。
また、安静時でも、夜、早朝に胸が痛くなったり締め付けられたりする感じがすることもあります。

心筋梗塞

冠動脈が完全に詰まってしまい、詰まった血管領域の心臓の筋肉が死んでしまう(壊死する)状態です。
非常に危険な状態で、放置しておくと、心不全、不整脈、心破裂等の合併症により命にかかわるため、一刻も早い治療が必要です。
激しい胸痛が長く続くことが特徴ですが、自覚症状が全くない場合もあります。

虚血性心疾患の治療法

治療法には(1)薬物治療、(2)カテーテル治療、(3)外科治療などがあり、患者さんの状態に合わせてこれらを組み合わせて治療します。

(1)薬物治療

血管を拡張させたり、血液をサラサラにして詰まりにくくしたりする薬を使う。

(2)カテーテル治療

狭くなった血管内に風船を入れて膨らませたり、金属の筒(ステント)を入れて狭くなりにくくしたりする治療。

(3-1)冠動脈バイパス術:詰まった血管の先に迂回路(バイパス)を作る手術

虚血性心疾患の外科治療として冠動脈バイパス術を行っております。
冠動脈バイパス術とは狭窄・閉塞を有する冠動脈に新たな道(バイパス)を作ることにより心臓への血液供給を増加させるための手術です。
バイパスを作るためには、冠動脈以外の血管が必要ですが、患者さん自身の内胸動脈(胸の血管)、大伏在静脈(足の血管)、橈骨動脈(腕の血管)、胃大網動脈(胃の血管)などが使用可能です。
また、これらの血管を切除しても胸、足、腕、胃に悪影響はありませんので安心してください。
手術後は集中治療室(CCU)に移り、専門訓練を受けた看護師が注意深く観察します。
退院の時期は心臓の状態や年齢等により違いますが、通常2~3週間で帰宅できます。

冠動脈バイパス術

(3-2)心拍動下冠動脈バイパス術(オフポンプバイパス)

従来は人工心肺装置を用いながら心臓を一時的に停止させて細い血管を縫合するのが一般的でしたが、現在は患者さんに特別な問題がない限り心臓を止めずに縫合する方法(心拍動下バイパス術)で行っています。
最近10年間の冠動脈バイパス術の約90%は心拍動下冠動脈バイパス術で行っています。

(3-3)心筋梗塞合併症の手術

心室瘤切除術、心室中隔穿孔閉鎖術、左室形成術など。

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